不正競争防止法

営業秘密

同業者同士の不正な競争を防止するための法律です。

他人の商号、商標、商品形態などと類似、模倣した商品の販売、営業秘密の不正取得、コンピューター・プログラムのコピープロテクト外し、ドメイン名の不正取得などの不正な手段による商行為を取り締まりの対象としています。

不正競争防止法の目的

不正競争防止法に定められている目的は、以下の通りです。

第一条  この法律は、事業者間の公正な競争及びこれに関する国際約束の的確な実施を確保するため、不正競争の防止及び不正競争に係る損害賠償に関する措置等を講じ、もって国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。

不正競争防止法の目的の図解

不正競争防止法の法体系上の位置づけ

1. 民法との関係

不法行為法の特別法

民法は、第709条において、不法行為法として、不法行為による損害賠償請求権を規程
「故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、 これによって生じた損害を賠償する責任を負う。」

不正競争防止法は、差止請求権を法定

2. 知的財産法 との関係

知的財産法の一環

「不正競争」に該当する行為の規制(=行為規制)により知的財産の保護等を図っている
(cf.産業財産権法等は、客体に権利を付与するという方法(=権利創設)により知的財産の保護を図っている)

3. 刑法・刑事訴訟法との関係

贈賄及び営業秘密に係る不正行為の処罰等を規程

  • 詐欺罪、贈収賄罪、窃盗罪や横領罪等の補完
  • 法人処罰に係る公訴時効
  • 営業秘密侵害罪に係る刑事訴訟手続の特例

4. 独占禁止法等との関係

競争秩序維持の一翼

  • 独占禁止法・‥「公正かつ自由な」競争秩序の維持
  • 景品表示法・‥一般消費者の利益の保護(一般消費者による自主的かつ合理的な選択)
  • J A S 法・‥農業生産の振興・消費者の利益の保護(取引の単純公正化、消費者の選択 等

不正競争とされる行為

不正競争防止法第二条において、不正競争とされる行為が定義されています。

不正競争防止法で定める不正行為

不正競争とされる行為の詳細に関しては、「不正競争防止法で定める不正行為」にてご確認ください。

技術契約では、知的財産法の一環としての不正競争防止法が、かかわりが深く、4. 営業秘密の不正取得等 についてが、最大の関連を持つ不正行為となります。

営業秘密の不正取得等

窃取等の不正の手段によって営業秘密を取得し、 自ら使用し、若しくは第三者に開示する行為等が不正行為とされます。

四 窃取、詐欺、強迫その他の不正の手段により営業秘密を取得する行為(以下「不正取得行為」という。)又は不正取得行為によ り取得した営業秘密を使用し、若しくは開示する行為(秘密を保持しつつ特定の者に示すことを含む。以下同じ。)

五 その営業秘密について不正取得行為が介在したことを知って、若しくは重大な過失により知らないで営業秘密を取得し、又は その取得した営業秘密を使用し、若しくは開示する行為

六 その取得した後にその営業秘密について不正取得行為が介在したことを知って、又は重大な過失により知らないでその取得し た営業秘密を使用し、又は開示する行為

七 営業秘密を保有する事業者(以下「保有者」という。)からその営業秘密を示された場合において、不正の利益を得る目的で、 又はその保有者に損害を加える目的で、その営業秘密を使用し、又は開示する行為

八 その営業秘密について不正開示行為(前号に規定する場合において同号に規定する目的でその営業秘密を開示する行為又 は秘密を守る法律上の義務に違反してその営業秘密を開示する行為をいう。以下同じ。)であること若しくはその営業秘密につ いて不正開示行為が介在したことを知って、若しくは重大な過失により知らないで営業秘密を取得し、又はその取得した営業秘 密を使用し、若しくは開示する行為

九 その取得した後にその営業秘密について不正開示行為があったこと若しくはその営業秘密について不正開示行為が介在した ことを知って、又は重大な過失により知らないでその取得した営業秘密を使用し、又は開示する行為

(不正競争防止法 第2条第1項第4号~第9号)

適用除外(第19条)

営業秘密の善意取得者については、その権原の範囲内での使用は除外される(第1項第6号)

営業秘密の侵害行為となる行為

営業秘密侵害行為類型 (経済産業省:不正競争防止法の概要(平成26年度版)より転載しています。)

「営業秘密」の定義 (第2条第6項)

不正競争防止法における「営業秘密」

1. 公然と知られていないこと(秘密性 / 非公知性)

保有者の管理下以外では一般に入手できないこと。

第三者が偶然同じ情報を開発して保有していた場合でも、 当該第三者も当該情報を秘密として管理していれば、非公 知といえる。

非公知性が認められないもの
  • 刊行物等に記載された情報

2. 有用な営業上又は技術上の情報であること(事業利用性 / 有用性)

当該情報自体が客観的に事業活動に利用されていたり、利用されることによって、経費の節約、経営効率の 改善等に役立つものであること。現実に利用されていなくても良い。

有用性が認められるもの
  • 設計図、製法、製造ノウハウ
  • 顧客名簿、仕入先リスト
  • 販売マニュアル
有用性が認められないもの

有害物質の垂れ流し、脱税等の反社会的な活動についての情報は、法が保護すべき正当な事業活動ではないため、有用性があるとはいえない。

3. 秘密として管理されていること(秘密管理性)

  1. 情報にアクセスできる者を制限すること (アクセス制限)
  2. 情報にアクセスした者にそれが秘密であると認識できること (客観的認識可能性)

参考資料

不正競争防止法
不正競争防止法(METI/経済産業省)
営業秘密 ~営業秘密を守り活用する~(METI/経済産業省)


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