プロバイダ責任制限法

特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律

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「プロバイダ責任制限法」と、一般的に呼ばれる法律です。

インターネットで名誉毀損、プライバシーや著作権、商標権の侵害があったときに、プロバイダが負う損害賠償責任の範囲や、情報発信者の情報の開示を請求する権利を定めた法律です。

法律の対象

特定電気通信

不特定の者によって受信されることを目的とする電気通信の送信(公衆によって直接受信されるこ とを目的とする電気通信の送信を除く。)

  • インターネットでのウェブページ、電子掲示板などの不特定の者により受信されるものが対象
  • ただし、放送に当たるものは、放送法等での規律があるため、対象外

特定電気通信役務提供者

特定電気通信設備(特定電気通信の用に供される電気通信設備)を用いて他人の通信を媒介し、そ の他特定電気通信設備を他人の通信の用に供する者

  • インターネットサービスプロバイダのような電気通信事業者
  • ウェブホスティング業者、ショッピングサイトの運営者、その他情報交換が可能なウェブサイトの開設者等の地位にある者が広く該当し得る
  • 典型的には電気通信事業者に当たるプロバイダが対象になるが、営利の者に限定して いないため、電気通信事業者以外の者も対象となる

法律の内容

プロバイダ等の損害賠償責任の制限

被害者に対する責任制限

プロバイダ等が、損害賠償責任を追う場合

1. 当該情報の流通によって他人の権利が侵害されていることを知っていたとき
2. 当該情報の流通の事実を知り、かつ当該情報の流通によって他人の権利が侵害されていることを知ることができたと認めるに足りる相当の理由があるとき

法律上明確な免責要件が定められた。

発信者に対する責任制限

プロバイダ等が、情報について削除等の措置を講じても発信者に対して損害賠償責任を負わない場合

1. 当該情報の流通によって他人の権利が不当に侵害されていると信じるに足りる相当の理由があったとき
2. 被害者から、情報の削除等の申出があった場合

情報発信者に対し当該情報の削除等を行うことに同意するかどうかを照会し、7日以内に発信者から異議がなかったとき

権利侵害の事実が明らかな場合に、プロバイダ等が積極的に情報削除等を行うために情報発信者に対する免責を規定したもの。

発信者情報の開示請求

開示請求権

被害者が、プロバイダ等に対して発信者情報の開示を請求するための2要件

1. 情報の流通によって被害者の権利が侵害されたことが明らかであること
2. 発信者情報の開示が被害者の損害賠償請求権の行使のために必要である場合その他発信者情報の開示を受けるべき正当な理由がある場合

「発信者情報」

・氏名、住所等、IPアドレスや情報送信日時の記録

プロバイダー等が開示に応じない場合は、裁判所に開示を求める訴えを提起することも可能となる。

プロバイダー等の責任制限

プロバイダ等は、発信者情報の開示の請求に応じないことで、被害者に損害が生じたとしても、故意又は重大な過失がある場合でなければ、賠償責任を負わ必要がない

法律は、発信者情報の開示請求権を認めながら、開示の正当性が曖昧な場合は、裁判所で認容され、明確な結論が出るまでは、プロバイダ等の責任を問わないという形で、プロバイダ等の責任を軽減させています。

プロバイダ責任制限法は、インターネットビジネスを行う企業だけでなく、何らかの形でサイト等を公開し運営する企業が、トラブル処理において、検討しなければならない法律となります。
十分に検討し、理解しておく必要があります。

参考資料


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