共同研究(開発)契約

ビジネスマン3人の話し合い

共同研究(開発)契約の概要

複数の事業者、大学の研究者と民間企業が「人材」「資金」「知的財産」などを出し合って、共同で新製品の完成、新技術の獲得のために共同研究や受託研究を行う場合に、その内容、期間、条件等を取り決めるための契約です。

共同研究(開発)契約締結のメリット、デメリット

メリット

  1. 自社に不足する技術、知識を補完することが出来る
  2. 研究開発に伴う、費用、リスクを分散することが出来る
  3. 研究開発に必要となる時間を短縮することが出来る

デメリット

  1. 研究開発の進め方などでの意見の相違が生じる可能性がある
  2. 研究開発への実際の寄与と成果の帰属のバランスなどで衝突する可能性がある
  3. 研究成果の利益を独占することは出来ず、共有成果となり、その利用が限定されてしまう

これらの、メリット、デメリットを十分に考慮して、共同研究(開発)を決定し、契約書へ反映させる必要があります。

共同研究(開発)契約書作成のポイント

1. 役割分担と費用負担を決定する規程

  研究開発の範囲と業務分担、研究開発に必要な費用負担を明確にする

別途、「研究開発計画」を作成し、「業務の分担に合わせ費用負担をする」「費用負担は完全に折半とする」などと決定しておきます。

  研究開発を第三者に委託すること、同一の研究開発を第三者と行うことを禁止する

研究開発の内容、成果、開示された情報の秘密保持を確実にしておきます。

2. 研究成果の帰属と出願の取扱いへの規程

 icon-play 研究の目的に直接関係する成果を特定する

共同研究の成果なのか、それぞれの単独の成果なのか、後の紛争を避けるために確認しておきます。

  共有となる成果の持分割合を決定しておく

成果の持分は均等なのか、貢献度によって別途協議するのかなどを、確認しておきます。

  産業財産権の取扱いについて決めておく

産業財産権の出願手続き(共同出願か、単独出願か)、権利取得と保全、費用負担、外国出願など、必要に応じて決めておきます。

3. 研究成果の実施と実施許諾の規程

  共有となった特許権等の実施の条件を、事前に決めておく
  1. 契約当事者が実施する場合:
     子会社への製造委託、下請や海外生産による輸入については同意事項としておく。
  2. 契約当事者が実施しない場合:
     実施料の支払い、分配などを定めておきます。

4. 大学と共同研究する場合のポイント

  立場の違い、共有できる目的の明確化

企業の求める「成果の独占、排他的優先的な利用」と、大学の求める「成果の公認評価」とのバランスを考えておく必要があります。

  産業財産権の帰属、実施の取扱いの明確化

特許等の不実施補償契約の締結、優先実施権の確認などを決定しておきます。

  成果を公表する際の事前確認

公表の可否、時期、方法、さらに出願の可否を検討しておきます。

  大学において学生や研究協力者が参加する場合

秘密保持義務、競業禁止義務についての検討をしておきます。
学生への権利帰属、卒業論文における成果発表について検討をしておきます。

現在、「産学連携」が推進されており、大学側において契約書のひな形が準備されております。
実務上は、大学からの契約書を検討するかたちとなると思われます。

企業側も、大学側もお互いの立場を十分理解した上で、共同開発(研究)がスムーズに進められるよう検討をおすすめください。


共同で研究、開発を進めるという、本来の趣旨、目的を達成するための契約です。
契約書の検討段階で、自身の立場、要望を主張するだけでなく、相手側の立場も十分に理解した上で、契約の吟味を行ってください。

  技術契約に関する業務に対する報酬額


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